アスベストの
除去・解体
アスベストを使用した建物の
解体工事の進め方
アスベストが使用されている建物を解体するには、法に定められた手続きを踏む必要があります。
大まかな進め方としては、事前調査・分析、レベルや計画など必要書類の届け出、近隣住民への告知、除去作業といった形になります。
このページでは、アスベストを使用した建材の除去・解体の方法や流れついもて詳しく説明していきます。
アスベスト建材を
除去・解体する方法
アスベストを使用した建物を解体する際には、危険レベルに合わせた対応方法が確立されています。
書き落としや切断といった除去方法と、封じ込め・囲い込みによる除去をしない処理方法について説明します。
搔き落としによる除去
アスベストの除去は基本的に掻き落としで行われます。
その名の通り、アスベストが使用されている建材を剥がし落としていく作業です。アスベスト含有建材に飛散抑制剤を散布・塗布したのちに、スクレーパーやグローブバッグを使って、アスベスト建材を剥がしていきます。
グローブバッグとは、防護用の長手袋が一体化した養生シートのことです。シートで囲った建材に対して、囲いの中に入らず作業ができる資材となっています。
搔き落としによらない除去
掻き落としによらない除去としては、アスベスト含有部分を切除する「切断」や、アスベスト含有部分を崩壊させる「粉砕」などがあります。
しかし、これらの方法は粉じんが発生しやすいため、掻き落としなどでは技術的に困難な場合のみ使用するよう法令「令和2年厚生労働省令第134号」で定められています。
封じ込め・囲い込み
封じ込め・囲い込みは、アスベストを除去せずに、飛散しないよう処置を施すものです。
「封じ込め」は、アスベストに溶剤を散布して固めることで、飛散しないようにする方法です。
「囲い込み」は、露出しているアスベストに対し、板状の非アスベスト材などを使って取り囲むことで、飛散させないようにする方法です。
上記の作業は除去に比べて安価に対応できますが、定期的な点検が必要であったり、解体の際には最終的に除去作業が必要になるため、トータルでのコストは高くなる可能性があります。
アスベスト建材を
除去・解体する対策と流れ
アスベストの建材を除去・解体をする流れをご紹介します。防護服の着用など、アスベストへの対策も記載するので、確認してください。
飛散しているアスベスト濃度の測定
防護マスク・防護服を着用し、アスベスト濃度を測ります。
養生
アスベストが漏れないよう厳重に養生をします。
クリーンルームの設置
作業エリアと外部を隔離するため、エアシャワー等を設置します。
負圧除塵装置の設置
万が一養生が破損した場合でも外部へのアスベストの飛散を防ぎます。
飛散抑制剤の散布
養生や施工部分にアスベストの飛散を防ぐ薬剤を吹き付けます。
アスベスト除去作業
スクレーパーやブラシを使ってアスベストを除去します。
密封処理
アスベストを隔離したまま外部へ持ち出すために、処理後のアスベストを密封します。
仕上げ
除去した部分をシーリング材などで固定化します。
飛散しているアスベスト濃度の測定
作業エリアのアスベスト濃度を測り、安全を確かめます。
調査から始めるなら専門業者に依頼しましょう
アスベストの除去・解体を行う前には、事前調査が必要です。アスベスト調査をする際には、専門知識が必要となるため、専門業者に依頼することをお勧めします。
また、専門業者であれば、分析・除去までの対応がスムーズなので効率的と言えます。